こんにちは。小林デンタルクリニックの小林陽介です
本日は、自費の精密根管治療をおこなった後に、セラミックスにより審美的に修復させていただいた症例をご紹介します。
患者様は、歯の根元の腫れに悩み受診されました
ご自身でもかなり色々調べておられ、当院で『歯根端切除術』を希望されていました
初診時のレントゲン写真です
神経を取った歯には、その中にレントゲンで白く写ってくるお薬が入っているのですが、その入りが密になっておらずかなり疎の状態で悪い。隙間がありますのでそこで細菌が繁殖し、その出口である根の先で炎症を起こし骨が溶けてしまっていました。根尖性歯周炎の状態です。
骨が溶けますと、そこには膿が貯まりますので腫れてくるというわけです。
今回の場合は、歯根端切除をしても治癒しないと判断しました。歯根端切除は最終手段であり、その前の根管治療がしっかりと行われていなければいけません。
ですので、自費治療の『精密根管治療』をご提案させていただき、治療させていただきました。
途中経過のレントゲン写真です。顕微鏡を用いて、根管内を徹底的に綺麗にしていきます。
白く写っていた古いお薬は全て取り除き、根の中を徹底的に洗浄、消毒しました。
ここまでくると、歯の根元の腫れは消えており、仮歯で違和感なく噛める状態になっております。
この歯の根の先端は、前医により約0.8ミリほどまで削り広げられています。元々、オリジナルの根尖は0.3〜0.4ミリほどなのですが、症状が消えなかったりすると、どんどん大きく削ってしまう先生が多くいます。
痛み、腫れなどの症状を引き起こしているものは、目に見えない細菌ですので大きく削っても取り除くことができません。
そして、細菌が最も多く存在するのは、根管の上部であり、根尖ではありません。根尖をどれだけ削って大きくしても、細菌を減らすことに有効ではありません。先にマイクロクラックのような、予後を悪くする要因を追加しているだけです。
根の治療は、日本の歯科治療が世界に遅れをとっている分野です。何十年も前の治療法を今でも行なっている先生も少なくありません。知識や技術をアップデートしておられない先生は、ただ大きく削るという治療を行なってしまいます。
今回は、大きく削られてしまっていましたので、通常より封鎖性、治癒能力が高いMTAセメントというお薬で根管充填を行いました。
このMTAセメントが使えるのも、材料に制約のない自費診療の強みです。
海外ではMTAによる根管充填はポピュラーなものとなっており、その予後も良好であるとの研究結果も出ています。しかし、日本の保険治療ではMTAセメントの使用を認めていません。
日本の歯科医療費は、国によって抑えてれているのでこのMTAセメントが根管充填で認められるのはまだまだ先になるのではと思います。
ご自身の歯を守りたい方、すでに前医で大きく削る治療を受けて、調子が悪い方は、精密根管治療を行なっている医院にご相談されてはいかがでしょうか。
この患者様は、お隣の歯も根の治療が不十分だったので、同様に根管治療からさせていただきました。
そして、根管治療を行なった2本の前歯は、もちろんセラミックスクラウンにて修復しました。
セラミックスクラウンは、審美性、強度、適合、防汚性といった、全てを兼ね備えているといっても過言ではない、現在の歯冠修復材料の中ではベストチョイスのものです。
ご覧いただけますように、当院のセラミックスはただ材質がセラミックスでできているだけではなく、その色調、質感、適合性などを徹底的に追求して制作します。
担当します、ドクター、歯科技工士があなた以上に、あなたの歯にこだわらせていただきます。
パッと見ただけでは、その歯が人工物か天然歯か見分けが付かない、そういったレベルの突き抜けた治療をご提供できればと思っております。
お口の悩みは、多種多様です。
小林デンタルクリニックでは、多くのお悩みにお応えできるよう、誠心誠意治療に当たらせていただきます。
まずは、カウンセリングのご予約をお取りください。
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