お子さまの受け口が心配な親御さんの相談が多くあります
通常、上顎の歯が下顎の歯に覆い被さります。
これが逆になっているのが、受け口、反対咬合です。
これは、様子を見ていったらいいのでしょうか?
当院では、早期の治療介入を提案しております。
それには、理由があります。
顔の発達、発育は下顎より、上顎の方が先行していきます。この顔面が成長する際に、受け口だと下顎が上顎の成長を邪魔して、上顎の成長を抑制してしまうからです。
その結果、成人になるにつれ鼻の下あたり、お顔の中心が凹んだようなお顔立ちになってしまいます。
これを防ぐためには、比較的早期に反対咬合状態を解消してあげなければいけません。
当院では、反対咬合には『プレオルソ』もしくは『切歯斜面板』という矯正装置を用いて治療します。
今回は、プレオルソを用いた症例をご紹介します
まずは、初診時の写真です
矢印の部分をよく見ていただくと、上顎と下顎の前後関係が逆になっているのが分かりますでしょうか?
この状態が反対咬合です。
このまま放置して、経過観察しても多くの場合改善することはありません。
こうした症例で使用するのがプレオルソです。
今回の症例ではプレオルソを半年ほど使用してもらいました。
治療後の写真がこちらです。
このように全ての歯において、上顎が下顎に覆い被さるように改善されました。
永久歯の生え替わりのタイミングでしたが、正しい位置、方向に永久歯が誘導され生えてくれています。
このように改善した後も、すぐに使用をやめてしまうと後戻りをする可能性がありますので、噛み合わせが安定するまでプラス半年は継続して使用してもらいます。
今回はプレオルソという装置を使用しました。
こんなものです
この装置の原理を説明すると
小児期の反対咬合をはじめとする、不正咬合と呼ばれる状態は、舌や頬など、お口の周りの筋肉のバランスが崩れていたり、舌を突き出すなどの悪習癖が原因であるとの考えられています。
その習癖を除去し、正しくお口周りの筋肉を使えるようにトレーニングするのがプレオルソとなります。
使い方は、夜寝る時にお口に入れて寝てもらうだけです。また、可能であれば、勉強している時、テレビを見ている時などご自宅で過ごしている時にも、使用していただくと効果は上がります。
お子さまの受け口で心配されている親御様は、一度お子様を連れての矯正相談をご予約ください。
そのお子様、状態にあった治療をご提案させていただきます。
また、現在、定期検診を受けていただいている方には、治療が必要である場合はこちらからお声掛けさせていただいておりますので、ご安心下さい。
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