こんにちは
小林デンタルクリニックの小林陽介です。
今回は、前歯部の欠損をインプラントを用いて治療した症例をご紹介します。
前歯部の審美的インプラント治療
まずは、初診時の口腔内の写真と、レントゲン写真をご覧ください。
患者様の左上の一番前の歯が、外傷にて抜歯になってしまい、数年間、義歯を使用していた患者様です。写真レントゲンでは向かって左上です「。
ブリッジは歯を削り、支えになる歯に負担がかかります。そのため、ブリッジにするかインプラントにするか悩まれており、その間は義歯を使っていたがそのまま数年経ってしまったとのことでした。この度、意を決して当院を選んでいただきました。
前歯部のインプラントの難しさ
前歯部のインプラント治療は、その出来が審美性に直結します。また、臼歯部に比べて骨が薄く、そこに配慮せず治療を行うと審美性のみならず、清掃性や舌触りなどまで影響が出てしまいます。
黄色の矢印で示したのが、インプラントの歯です。実際に患者様がお見えになりますので、イラスト風に配慮しております。
明らかに人工物と分かる形状で審美的とは言いづらいものとなっています。また、他の歯の歯肉のラインと違うため、清掃性も良くありません。このようになってしまいますと、修正するのが大変困難になってしまいます。
このようになってしまう原因は、抜歯後に骨量が減ったところに、何も対策せずインプラントを埋入してしまうことにあります。
抜歯後はただですら骨量は減りますし、時間と共にさらに減っていきます。その骨量は高さが減るだけでなく、厚みも減るので、インプラントの直径を骨が抱え込む位置まで入れるとその位置は偏位してしまします。
それを防ぐには、インプラントを埋入する箇所に骨造成、歯肉造成を行い、組織のボリュームを確保する必要があります。また、当院ではインプラントをセメント固定ではなくスクリュー固定と呼ばれるねじ止め式にこだわっているため、埋入の位置や角度もシビアになります。
では、今回の症例の患者様に話を戻しましょう。
インプラント埋入直後のレントゲン写真です。いい位置に埋入できています。そして、最終の上部構造をセットした写真とレントゲン写真をお見せします。
さらに拡大したものです。
今回の症例では、仮歯にて歯の形の調整を複数回行いました。特に配慮したのは、スマイル時に見える歯肉ラインが左右対称に近く自然となるようにしたことです。
見ていただいている最終の写真で分かるかと思いますが、患者様はホワイトニングをされ、歯のお色目が明るくなったところに、インプラントの左右隣の歯もセラミックスで色を合わせて作製させていただきました。
最高のスマイルを得ることができたと思います。
前歯を失うということは、かなりショッキングな出来事です。患者様は、元通りに戻るのだろうか不安に思っているでしょう。
当院では、そんな悲しみと不安を抱えた患者様の笑顔を取り戻すお手伝いを、全力でさせていただいています。
インプラントを考えておられる患者様、インプラントは再治療が容易ではない治療です。あなたの時間とお金を無駄にしないためにも、技術と経験のあるクリニックでの治療をお勧めいたします。
当院では、インプラントのカウンセリングを行っております。ご興味がある方は、一度カウンセリングの予約をお取りください。
また以下の記事も参考に読まれることをお勧めします。
抜歯即時負荷〜抜歯と同時にインプラントで歯を作る〜
関連記事
2025.06.20
インプラント周囲炎のリカバリー治療
2025.03.28
他院で行ったセラミックスの修正治療
2025.03.02
インプラント治療を困難にしていた埋伏歯
2025.02.23